俺だけレベルアップな件 140話 翻訳
騎士団ギルドのハンターはゲート前で装備の最終確認を行い、水篠旬とともにゲートへ侵入した。
彼らは今までに類を見ない巨大な通路に出た。
水篠旬はゲート特有の緊張感ではなく一種の快適さを感じ違和感を覚える。
最初に遭遇したモンスターは通常の2倍の大きさのツインヘッドオーガであった。
ギルドマスターがスキルによって盾で攻撃を何とかしのぎ、そのすきにハンター達が一斉に攻撃を仕掛ける。
何とか負傷者なく勝つことができたが、疲労は大きかった。
装備の再点検と休憩中に、水篠旬はツインヘッドオーガの異名が墓守であることとアンデッドモンスターが出るであろうことを聞く。
ハンター協会に1本の電話がかかってきた。
学校にモンスターが溢れて皆殺されたと10代の少女が恐怖におびえ、途切れ途切れになる声で伝えた。
オペレーターは何とか少女を落ち着かせ脱出を促すも、轟音と悲鳴とともに通話口から彼女の声は聞こえなくなった。
ゲート内では比較的スムーズに探索が進められていた。
水篠旬に頼るような強敵にも遭遇せず、水篠旬は多くの経験値が得られると期待していただけに非常にがっかりした。
しかし、1つだけ皆には気にかかることがあった。
通常、強敵とみなされるモンスターが現れるのだが、彼らハンターに遭遇すると逃げようとするそぶりを見せるのだ。
瞬間、水篠旬は勢いよく振り返り険しい表情を見せた。
モンスターが溢れ出た学校から半数未満の生徒が逃げ出すことに成功した。
しかし、残りはすでに殺されてしまったか、まだ校内で逃げまどっていた。
校舎の最上階の1室に複数の生徒がバリケードを築き立てこもっていた。
その中になんと水篠葵がいた。
彼女もまた取り残されてしまった1人であった。
急ごしらえのバリケードはオーク達にとって取るに足りない強度ですぐに破壊されてしまった。
目の前で男子生徒の頭に斧が突き刺さる。
危機的状況の中で、水篠葵はこんな時こそ水篠旬が助けに来てくれると信じていた。
その時、水篠葵からわずかに魔法エネルギーが感知された。
途端、オーク達は水篠葵を抹殺するべく、手を掛けようとした。
瞬間、彼女の影から3体の影の兵士が現れ、目の前のオークはミンチになった。
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